高校生の就職活動に関するアンケート調査2020年(9月) 3分の1の高校生が求人票での情報収集に不十分さを感じ、「求人サイト」で情報収集30%

2020.10.15 ニュースリリース

高校生の就職支援をするジョブドラフトの運営と企業の高校新卒採用支援を行う株式会社ジンジブ(本社:東京都港区、代表取締役:佐々木 満秀)は、 15歳~19歳かつ高校生向けに就職活動に関するアンケート調査を実施いたしました。(調査期間:2020年09月24日~2020年9月30日、有効回答数: 1,033人(うち卒業後の希望進路が「就職希望148人」「就職か進学か迷っている31人))
 

調査結果サマリー
  • 高校生の就職活動方法、「学校の先生からお勧めの求人を紹介してもらう」35.2%、「求人サイトから探す」16.8%。
  • 3分の1の高校生が求人票での情報収集に不十分さを感じ、「求人サイト」で情報収集30%。
  • 入社したい会社の1位は「人間関係が良い」74.3%、次いで「休日数や給料などの待遇が良い」72.6%。
  • 就職希望の高校生のうち県内就職に前向きは54.1%、県外就職に前向きは35.8%。

調査背景
高校新卒の就職活動は、ほとんどが学校による職業あっせんによるもので、学校に届く求人票から情報収集を行っています。また都道府県ごとにスケジュールが定められた一人一社ずつの応募、求人公開する7月からの短期間での応募先選定などの長年の慣習が存在します。高卒1年未満の早期離職は大卒の11.4%と比較し17.4%と高く、就職活動時での企業情報や理解の少なさが要因の一つとも言われています。

 
2021年卒については厚生労働省の発表によると、7月末現在の全国の求人数は約33万6千人(昨年同期比24.3%減少)、求人倍率は2.08倍(同0.44ポイントの減少)と、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け求人が大きく減少しています。高校生の就職活動現場においても、新型コロナウイルスの影響による休校明けの学校カリキュラムへの対応や、学習指導の遅延対応などで進路指導に関する業務が圧迫されており、高校生にとっては厳しい就職環境下にあると言えます。
 
本調査では、10月5日の応募前の9月時期に15歳~19歳の高校生を対象にしたアンケートを行い、本年度の就職活動の実態を考察します。
 
調査概要
【調査期間】2020年09月24日~2020年9月30日
【調査方法】インターネット調査法
【調査対象】15歳~19歳かつ高校生
【有効回答】N=1,033人(うち卒業後の希望進路が「就職希望148人」「就職か進学か迷っている31人」)
 
主な調査結果
1.どのような方法で就職活動を行いますか?(n=179
就職希望と就職および進学か迷っている高校生(問5まで同様)にどのように就職活動を行うか質問したところ、一番多かったのは「学校の先生からお勧めの求人を紹介してもらう」が35.2%、次いで「進路指導室にある求人票の中から探す」34.6%でした。また「求人サイトから探す」といった自発的な行動も見受けられる一方で就職活動の仕方が「わからない」といった回答も多い結果となりました。

 
2.就職先の会社を選定する際、重要だと思うポイントを3つまでお選びください。(n=179)
就職先の会社を選定する際に重要だと思うポイントを質問したところ、一番多かったのが「給与」72.1%、次いで「勤務地」44.1%、「仕事の内容(職種)」41.3%という結果でした。
 
3.どんな会社であれば入社したいと思いますか。 てはまるものを3つまでお選びください。(n=179)
どんな会社であれば入社したいか質問したところ、一番多かったのは「人間関係が良い」が74.3%、次いで「休日数や給料などの待遇が良い」が72.6%、「会社の安定性」が41.9%でした。7月度のアンケートでは1位が「休日数や給料などの待遇が良い」73.9%、2位が「人間関係が良い」69.3%と順位が逆でしたが、夏休みに参加する職場見学を通じて人間関係を重視する回答が上がったと推察できます。「家に近い」が30.2%と勤務地に対しての希望も高いことが分かります。

4.求人票だけで就職先の会社情報は十分に収集できますか。(n=179)

求人票だけで就職先の会社情報は十分に収集できるか質問したところ、「十分に収集できている」6.1%、「まあまあ収集できている」25.1%を合わせた31.2%に対して、「あまり収集できていない」26.3%、「全く収集できていない」6.7%を合わせた33%がわずかに高い結果でした。3分の1が求人票での情報収集に不十分さを感じている結果となりました。
 
5.就職先の会社の情報を収集する際、求人票以外でどのようなものを見ていますか。(n=179)
就職先の会社の情報収集で何を見ているか質問したところ、1番多かったのが「会社のホームページ」52.5%、次いで「会社の採用ページ」が32.4%、「求人サイト」が30.2%、「会社のパンフレット」が24.6%でした。インターネットを利用した情報収集が主流となっていることが分かります。
 
6.新型コロナウイルスは進路選択に影響しましたか?(n=1033)
15歳~19歳かつ高校生全体に新型コロナウイルスが進路選択に影響をしたか質問したところ、「影響はしていない」の回答が61.9%に対して何らかの影響があった回答の合計が30.5%でした。「進学に変更した」5%に対して、「就職に変更した」は1.2%でした。
 
県外への就職についてどう思いますか?(n=1033)
15歳~19歳かつ高校生全体に県外への就職について質問をしたところ、「県外で就職したい」と答えた人が18.8%でした。「積極的に県外の求人も見ていきたい」11%、「希望の求人があれば県外での就職も検討したい」18.1%と県外への就職に前向きな回答を合わせると47.9%でした。一方「できれば県内に就職したい」22.4%、「県内就職することが条件」5.8%と県内就職を希望する回答は28.2%でした。
また、進路希望別に詳細を見てみると、大学・短大へ進学希望者は51.3%が、専門学校へ進学希望者は55%が、就職希望者は35.8%県外就職に前向きな回答をしました。就職希望者は54.1%が県内就職を希望する回答でした。
 
アンケート調査結果を受けて
本アンケート調査によると、15歳~19歳かつ就職希望および就職か進学か迷っている高校生の就職活動方法は、依然「学校の先生からお勧めの求人を紹介してもらう」35.2%、次いで「進路指導室にある求人票の中から探す」34.6%と、多くが学校斡旋(あっせん)による指導の中で行われています。一方で「求人サイトから探す」といった自発的な行動を起こす人も一定数いることや、3分の1の高校生が求人票での情報収集に不十分さを感じ、30%が求人サイトを使った情報収集を行っていることから、主体的に情報収集し就職活動を行う高校生は増えて来ていることが見て取れます。また県外への就職についての質問では、県内就職への関心が54.1%で県外就職への関心よりも高い結果となりましたが、それでも35.8%の県外就職に前向きな回答がありました。
学校に届く求人票の情報収集だけでは県外企業を始めとした様々な企業や職種に触れることに限りがあることから、主体的に就職活動を行いたい高校生に対して今後民間企業の役割は今後大きくなっていくものと考えられます。
今後も当社ではアンケートを通じて高校生の就職活動の変容を追ってまいります。そして、高校生・先生・保護者向けにジョブドラフトNaviでの就職情報発信や進路ガイダンス、LINE 就職相談、合同企業説明会やオンライン企業説明会など、「with コロナ」の新しい時代の変化に即した高校生の自発的な就職活動を支援するサービスの継続開発を行い、高校生と企業のそれぞれに出逢いの機会をより多く創出して参ります。

回答者属性
 

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株式会社ジンジブ 広報:佐藤・杉尾 pr@jinjib.co.jp