測量士(測量士補)のおすすめ通信講座6社を徹底比較!合格率や費用目安まとめ

2024.11.05 通信講座の比較PR

測量士(測量士補)のおすすめ通信講座6社を徹底比較!合格率や費用目安まとめ

建設や土地・道路の整備に欠かせないのが『測量士(測量士補)』です。活躍する場面が多く、需要もあるため測量士(測量士補)の資格取得を目指している人も多くいます。しかし、実際に測量士(測量士補)試験がどのような内容なのか、難しさなのか知らない人も多いです。

この記事を読めば、測量士(測量士補)試験の合格率や難易度、合格するためのコツを知ることができます。その他にもおすすめの通信講座や、測量士(測量士補)になるためのルートについても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

測量士(測量士補)の通信講座おすすめランキング6選

まずは、測量士(測量士補)の合格を目指す際におすすめの通信講座を紹介していきます。それぞれ持っている強みが異なりますので、上位だからと言って安易に決める必要はありません。受講費やサポート制度などを確認し、自分に合っていそうな通信講座を選ぶようにしましょう。

アガルート

アガルートの測量士講座

料金目安 【2025年合格目標】
初学者向け合格総合カリキュラム(ライト):261,800円
初学者向け合格総合講義:217,800円
経験者向け中上級カリキュラム(ライト)184,800円
経験者向け中上級総合講義:140,800円
受講期間の目安 6ヵ月~
サポート体制 ・「オンライン質問サービスKIKERUKUN」
・導入オリエンテーション
・ホームルーム制度など…
合格実績 令和5年合格率:67.61%
特典・キャンペーン ・各種割引制度
・合格特典など…
※料金は2024年11月時点

特徴

  • 令和5年度の合格率が67%と非常に高い実績を持つ
  • 講義内容や講師陣のレベルが高いと口コミなどでも評判
  • 受講料は高めだが割引制度や合格特典でコスパを抑えられる
  • スキマ時間でも勉強できるオンライン学習
  • サポート体制の充実度は業界の中でもトップクラス

アガルートは、令和5年の測量士試験合格率67.61%を記録した大手通信講座です。全国平均の6倍近い合格率であり、口コミなどでも「講義が分かりやすかった」「講師陣のレベルが高く、サポート制度が充実していてモチベーション維持ができた」という評価が多い印象です。

カリキュラムは初学者向けと経験者向けの2種類あるため、自分のレベルに合ったコースを選ぶことができます。フル・ライトで学習カリキュラムが変わりますが、どちらも受講料自体は高めです。ただ、各種割引制度や合格特典を活用することでコスパを抑えることができますよ。

講義内容も初学者が分かりやすいようにまとめられており、講義時間もストレスなく始められるように区切られているのが特徴です。マルチデバイスに対応していますので、電車の中や休憩中のようなスキマ時間を活用して効率的に勉強することができます。

サポート体制の充実度は数ある通信講座の中でもアガルートはトップクラスです。最近ではオンラインで質問できる「KIKERUKUN」が実装されるなど利便性が上がっています。その他にもオリエンテーションやホームルーム制度など、学習しやすい環境作りに力を入れている印象です。

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LEC東京リーガルマインド

LECの測量士講座

料金目安 【2025年合格目標】
土地家屋調査士&測量士補W合格コース:385,000円~
受講期間の目安 12ヵ月~
サポート体制 ・数無制限の質問サポート「教えてチューター」
・添削答案や成績が確認できる「スコアオンライン」など…
合格実績 2022年度合格率:29.3%(全国平均の3.04倍)
特典・キャンペーン ・合格お祝い金制度
・各種割引制度など…
※料金は2024年11月時点

特徴

  • 2022年度の合格率が29.3%と全国平均を大きく上回る実績
  • 土地家屋調査士とのダブルライセンスを目的としたコース
  • 初学者でも合格できるようにカリキュラムを調整
  • WEBを活用したサポート制度が豊富に用意されている
  • 受講料は高いが各種割引制度で安く抑えることも可能

LEC東京リーガルマインドは、2022年度の合格率29.3%を記録している通信講座です。全国平均の3.04倍という高さを誇り、「スムーズに合格することができた」「他の通信講座よりも分かりやすくてモチベーションが維持できた」などの口コミも多数見受けられました。

初学者向け、学習経験者向けでカリキュラムを分けており、自分のレベルに合った学習ができるようサポートしてくれます。基本的には映像講義を視聴しながらテキストに書き込めるため、自分が見返しやすいオリジナルテキストを作成できるのも大きな強みです。

LECでは、いわゆる測量士試験のみの通信講座は存在していません。土地家屋調査士試験対策がメインとなっており、測量士補試験対策はセットという位置づけです。しかし、測量士補と土地家屋調査士のダブルライセンスが取得可能ですので、予算に余裕があれば非常におすすめのコースと言えます。

受講料はWEB講義だと385,000円~と非常に高く感じますが、受講料に見合っただけの高品質な講義やサポート体制に期待できますし、合格時にはお祝い金制度も用意されています。期間限定ですが、受講料返還制度もありますよ。

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日本測量協会

日本測量協会の測量士講座

料金目安 測量士:59,000円
測量士補:52,000円
受講期間の目安 6ヵ月~
サポート体制 ・添削指導
・質問用紙による解説
合格実績 非公表
特典・キャンペーン ・教育訓練給付金
※料金は2024年11月時点

特徴

  • 試験委員の経験を持つ講師が対応してくれる
  • e-ラーニングシステムでいつ、どこでも学習可能
  • 添削講義を活用すれば点数を取るためのコツが分かる
  • 受講料はどちらの試験対策講座でもリーズナブルな設定
  • 教育訓練給付金制度の対象なので合格できれば返還を受けられる

日本測量協会は、測量士(測量士補)試験に合格するためにベテラン講師が集まっている通信講座です。測量士・測量士補どちらの資格にも対応しており、最短6ヶ月での合格を目指せます。教育訓練給付金制度の対象となっていますので、合格後には受講料の一部が返還されるのも強みです。

効率良く勉強できるように、日本測量協会では「JASeラーニング」というシステムを採用しています。択一式の模擬問題はすべて本システムを活用しますので、いつ・どこでも解答可能です。ちょっとした空き時間でも復習・予習ができるため初学者でも高い合格率を誇っています。

直前対策には「測量士通信添削講座」がおすすめです。過去問から出題傾向を導き出していますので、効率的に点数を稼ぐ方法を知ることができます。添削してくれるのは試験委員の経験を持つ講師陣ですので、確実にレベルアップできるアドバイスに期待できるのも大きな強みです。

受講料は測量士補であれば52,000円、測量士であれば59,000円と他の通信講座と比較してリーズナブルな価格設定です。教育訓練給付金制度の対象にもなっていますので、試験合格後には受講料の一部が返還されるためコスパは高評価と言えるでしょう。

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東京法経学院

東京法経学院の測量士講座

料金目安 測量士 最短合格講座:170,500円
測量士補 最短合格講座(総合):43,600円
受講期間の目安 6ヵ月~
サポート体制 ・質問制度
・指導添削サポート
・サンプル講義など…
合格実績 非公表
特典・キャンペーン ・特別割引あり
・合格者全額返金お祝い制度など…
※料金は2024年11月時点

特徴

  • 最短6ヶ月で試験合格を目指せる学習カリキュラム
  • 受講スタイルが自分の生活環境で選択できる
  • 受講料は少し高めの設定だが特別割引がある
  • 合格者全額返金お祝い制度があるためモチベーションの維持がしやすい
  • サンプル講義で講義の雰囲気を知ることができる

東京法経学院は、初学者でも最短6ヶ月で測量士補資格取得が目指せる通信講座です。もちろん測量士試験対策講座もあり、その人のレベルに合ったコースが用意されています。講義内容も分かりやすく、合格に必要な知識を効率良く身に着けられると口コミでも高い評価を得ていました。

提供しているコースが豊富で、受講スタイルも「DVD/映像ダウンロード/教材学習」の中から自分の環境に合ったものを選ぶことができます。コスパを優先するため教材学習スタイル、効率を優先するなら映像ダウンロードスタイルがおすすめです。家にいることが多いならDVDスタイルも検討してみましょう。

受講料は2025年度試験合格を目指す場合は170,500円と少し高めです。単科講座などであれば10,000円以下になることもあります。ただ、東京法経学院では特別割引や合格者全額返金お祝い金制度の提供も行っています。合格さえすれば全額返金されますので、コスパ面もそこまで悪くありません。

学習サポートでは、質問システムや添削指導など「分からない部分を理解できるまで徹底して学習できる環境」を作り出すことができます。少しでも気になった人は、東京法経学院のサンプル講義を受けてみるのもおすすめです。自分の学習スタイルに合っているか確認できますよ。

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日建学院

日建学院の測量士講座

料金目安 【初学者・学習経験者対象Web講座】
Webコース:88,000円
受講期間の目安 5ヵ月~
サポート体制 ・質問対応システム
合格実績 非公表
特典・キャンペーン 要問合せ
※料金は2024年11月時点

特徴

  • 多くの企業や法人が使用している高品質な映像講義
  • 誰でも測量士資格が取得できる総合講座がおすすめ
  • 受講料は88,000円と比較的リーズナブルな価格設定
  • 過去問から傾向と対策が詰まったオリジナルテキストを使用
  • 苦手な人も多い数学要素を徹底して学ぶことができる

日建学院最大の特徴は、高品質な「映像講義」です。試験攻略のためのポイントやノウハウが詰まっており、合格するために必要な知識を身に着けることができます。そのクオリティの高さは、多くの企業・法人・大学などでも使われているほどです。国土交通省登録の法定講習などの制作協力もしています。

「初学者・学習経験者対象Web講座」では、誰でも測量士試験合格を目指せる総合講座となっています。受講料は88,000円なので、ランキングの中ではリーズナブルな価格に分類されます。一括でも比較的始めやすい通学講座とも言えますね。

使用する教材は、過去問を徹底的に分析して作られたオリジナルテキストです。基礎テキストやイラストを用いて分かりやすさを重視しており、初学者でも効率良く最短5ヶ月という短期間で合格を目指すことができます。

測量士試験の壁と言えば、やはり「数学要素」です。数学が苦手な人や、まったく触れたことのない文系の人にとっては少し気が重たいです。そんな考えを変えるためにも、日建学院では基礎数学・公式からしっかりと解説してくれます。

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早稲田法科専門学院

早稲田法科専門学院の測量士講座

出典:早稲田法科専門学院
料金目安 「入門総合DVDコース」初学者おすすめ!:92,400円
測量士補受験コース(※調査士午前試験免除資格):44,000円
受講期間の目安 6ヵ月~
サポート体制 ・質問制度(直接・メールなど)
・添削サポートなど…
合格実績 非公表
特典・キャンペーン 要問合せ
※料金は2024年11月時点

特徴

  • 測量士の有資格者が最後まで徹底サポート
  • イラストや図解で理解しやすいオリジナルテキストを使用
  • 基礎知識から申請書の作成方法など細かい部分まで指導
  • 定規や電卓の使い方も教えてくれるため本番でも役立つ

早稲田法科専門学院では、測量士補資格の対策コースを受講することができます。測量士の有資格者が指導してくれるため、測量士補試験の思考と対策は万全です。添削指導や質問に関しても、当該講師が最後までしっかりとサポートしてくれます。

教材もイラストや図解が豊富で理解しやすいオリジナルテキストを活用しており、初学者でも高い合格率を誇っています。法律関連の基礎知識から数学、申請書の作成方法、図面の書き方などあらゆる知識を身に着けられる優秀な講座です。もちろん、学習経験者でも基礎学力向上のために活用できますよ。

試験に合格するための知識を身に着けるのはもちろんですが、早稲田法科専門学院では「定規や電卓の使い方」についても分かりやすく解説してくれます。実は測量士試験では電卓の使用が許可されており、使い方を頭に入れておくことで試験本番でも効率良く計算することができるのです。

分からない部分があっても、質問券やメール・電話にて講師に直接質問できるため疑問をすぐに解消できます。添削課題では、択一式・記述式で点数をかせぐためのコツやポイント、必須事項をベテラン添削講師がアドバイスしてくれます。

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測量士(測量士補)の通信講座6社を比較

※この表はスクロールできます。
  受講料 受講期間 合格率・実績 サポート体制 特典・キャンペーン
アガルート 総合講義:140,800円~ 6ヶ月~ 令和5年合格率:67.61% ・「オンライン質問サービスKIKERUKUN」
・導入オリエンテーション
・ホームルーム制度
など…
・各種割引制度
・合格特典
など…
LEC東京リーガルマインド 【土地家屋調査士&測量士補W合格コース】
385,000円~
12ヶ月~ 2022年度合格率:29.3%(全国平均の3.04倍) ・数無制限の質問サポート「教えてチューター」
・添削答案や成績が確認できる「スコアオンライン」
など…
・合格お祝い金制度
・各種割引制度
など…
日本測量協会 測量士:59,000円
測量士補:52,000円
6ヵ月~ 非公表 ・添削指導
・質問用紙による解説
教育訓練給付金制度
東京法経学院 測量士 最短合格講座:170,500円
測量士補 最短合格講座(総合):43,600円
6ヵ月~ 非公表 ・質問制度
・指導添削サポート
・サンプル講義
など…
・特別割引あり
・合格者全額返金お祝い制度
など…
日建学院 【初学者・学習経験者対象Web講座】
Webコース:88,000円
5ヶ月~ 非公表 ・質問対応システム 要問合せ
早稲田法科専門学院 「入門総合DVDコース」初学者おすすめ!:92,400円
測量士補受験コース(※調査士午前試験免除資格):44,000円
6ヵ月~ 非公表 ・質問制度(直接・メールなど)
・添削サポート
など…
要問合せ
※料金は2024年11月時点

失敗しない測量士(測量士補)の通信講座の選び方

ここからは、通信講座を選ぶ際に見ておくべきポイントを解説していきます。

①:無料体験を受講したり、資料請求してみる

まずは、無料体験や資料請求をしてみましょう。これらを体験することで、以下のようなことが分かります。

①:教材の質
使用する教材がどのレベルなのか、自分に合っているのかを確認できます。例えば、テキストだけでも「文字のみのテキスト」「フルカラーテキスト」「イラストや図解付きのテキスト」とありますので、事前に知っておけば入会しやすいです。

②:講師陣の質
もし映像講義やリアルタイム講義がある通信講座の場合、担当する講師のレベルも重要になります。教え方が上手なのか、講義を進めるスピードは自分に合っているのか、喋り方に違和感はないのかなどです。

③:特典が付いてくる可能性あり
無料体験や資料請求をすることで、割引クーポンなどの特典が付与されることがあります。「無料体験を利用する=入会しないといけない」というわけではありませんので、もし自分に合っていないと感じれば特典を使わずに他の通信講座を検討すると良いでしょう。

②:フォロー制度やサポート体制の充実している通信講座を選ぶ

試験勉強はストレスになることが多く、モチベーションを維持することも簡単ではありません。そのため、通信講座が提供しているフォロー制度やサポート体制の充実度は非常に大事な要素になります。

①:質問制度
メールや電話などで講師に質問できる制度です。ほとんどの通信講座に取り入れられているサポート内容ですが、回数制限があったり、過去の質問をインターネット上で確認できるなど、通信講座によって特性が大きくことなります。

②:添削課題
定期的に答練やテストを行い、その結果から「何が得意・苦手なのか、どこで点数を落としているのか、合格点を満たすためにやるべきこと」などをアドバイスしてくれる制度です。添削回数が多ければ多いほど、知識のアウトプットが進みます。

③:e-ラーニングシステム
テキストや映像講義をスマホなどで確認できるサポート制度です。質問・添削などもすべてシステム上で行えるケースもあり、ネット環境さえあればどこでも学習できるのが特徴です。ほとんどの通信講座で対応していますが、搭載されている機能が大きく異なるため自分の使いやすいものを選ぶと良いでしょう。

③:受講費用と講義の質

ランキングを見て分かったと思いますが、測量士(測量士補)試験対策講座を受けるにはそれなりの受講料が必要です。中には100,000円以上になる通信講座もありますし、一括で払うと考えると決めかねてしまうことの方が多いでしょう。

そのため、まずは自分の予算をしっかりと把握するところから始めてみましょう。「いくらまでなら一括で支払えるのか」「分割は対応しているのか」「クレジットカードは使えるのか」などです。その予算内で始められる通信講座をいくつかピックアップするだけでも、だいぶ決めやすくなります。

各種割引制度やキャンペーンも確認
各通信講座が提供している割引制度や、期間限定で実施しているキャンペーンも確認してみましょう。純粋な受講料だけだと厳しかった場合でも、20%OFFになれば予算内に収まる可能性はあります。ただし、適用させるための条件がいくつかあるため事前に確認しておきましょう。

測量士(測量士補)の試験内容と合格率・難易度

ここからは、測量士(測量士補)の試験内容と合格率、そこから分かる試験難易度について解説していきます。

令和6年度測量士(測量士補)試験の概要と日程

2024年度の測量士(測量士補)試験日程は下記のとおりです。

  測量士 測量士補
申し込み日 令和6年1月5日~1月30日 令和6年1月5日~1月30日
試験日 令和6年5月17日 令和6年5月19日
合格発表日 令和6年7月8日午前9時 令和6年6月27日午前9時
受験資格 とくになし とくになし
受験費用 4,250円 2,850円
受験地 北海道・宮城県・秋田県・東京都・新潟県・富山県・愛知県・大阪府・島根県・広島県・香川県・福岡県・鹿児島県・沖縄県
出典:令和6年測量士・測量士補国家試験
2024年度の試験はすでに終了しています。2025年度の試験概要や日程はまだ発表されていませんので、ここでは2024年度試験を元に解説を続けていきます。申し込み日(受験願書受付期限)は、測量士・測量士補どちらも年が明けた1月5日~1月30日となっています。

試験日はどちらも5月19日で同じですが、試験の時間帯と試験時間が異なります。測量士試験は試験時間も長くて休憩も1時間ありますが、測量士補試験には休憩時間もなく3時間で行われるのが特徴です。合格発表日は、測量士補の方が早めに掲載されます。

受験資格はどちらの試験にもありませんが、試験が1年に1回しかないため油断はできません。受験料は2,850円/4,250円となっており、収入印紙を受験願書に貼り付けるのを忘れないようにしましょう。受験地は14都道府県ありますので、自分が行きやすいところを選択すれば大丈夫です。

試験科目について

ここからは、各試験の内容について軽く見ていきましょう。まずは、各試験の試験科目についてです。

測量士 測量士補
①:測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
②:多角測量
③:汎地球測位システム測量
④:水準測量
⑤:地形測量
⑥:写真測量
⑦:地図編集
⑧:応用測量
⑨:地理情報システム
①:測量に関する法規
②:多角測量
③:汎地球測位システム測量
④:水準測量
⑤:地形測量
⑥:写真測量
⑦:地図編集
⑧:応用測量
※上記に加えて、測量業務に従事するために必要な一般知識が出題される

【測量士補試験】
測量士試験は9科目から出題されます。午前試験では択一式(5宅)問題が28問、午後試験では必修問題1問と選択問題4問中2問となっています。午後試験は記述式問題となっていますので、問題の理解力とそれを言葉にする応用力などが試されるため点数を取るのが少し難しいです。

ワンポイントアドバイス
  • 測量士試験では、「電卓」の使用が許可されている少し珍しい試験です。ただし、自分が用意した電卓を持ち込むことはできません。国土地理院が用意した電卓のみが使用可能で、機種は「カシオSL-910GT-N」となっています。四則演算に加えて、√(ルートキー)が付いているタイプです。Sin/cos/tanの3つは付いていません。

【測量士補試験】
測量士補試験は全8科目となっており、測量士にはあった「地理情報システム」がありません。「測量に関する法規」に関しても、国際条約に関する範囲がなくなっています。とはいえ8科目もありますので、効率良く勉強していきたいところです。

測量士(測量士補)試験の難易度・合格率

ここからは、測量士試験の合格率と、そこから分かる難易度について確認していきましょう。

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和6年 3,717人 485人 13.0%
令和5年 3,667人 379人 10.3%
令和4年 3,194人 460人 14.4%
令和3年 2,773人 497人 17.9%
令和2年 2,276人 176人 7.7%
令和元年 3,232人 479人 14.8%
平成30年 3,345人 278人 8.3%
平成29年 2,989人 351人 11.7%
平成28年 2,924人 304人 10.4%
平成27年 2,739人 315人 11.5%

過去10年間の合格率推移と確認してみると、おおよそ10~15%前後となっているのが分かります。令和2年度試験では7.7%と低めの数値が出ていますが、翌年の令和3年度には17.9%と最も高い数値が出ています。このように多少のズレが出る原因は、測量士試験が「絶対評価」だからです。

絶対評価とは、「合格基準さえ満たせば誰でも合格できる試験」のことです。極端なことを言ってしまえば、受験者全員が合格することもあれば、受験者全員が不合格になることもあります。だからこそ、絶対評価の測量士試験は合格率に差が生まれてしまうのです。

※反対に、「上位〇%までに入らなければ合格できない試験」は相対評価

午前試験の合格率

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年 3,667人 1078人 29.4%
令和4年 3,194人 1297人 40.6%
令和3年 2,773人 1138人 41.0%
令和2年 2,276人 544人 23.9%
令和元年 3,232人 1516人 46.9%

詳しい合格基準については後述しますが、測量士試験では「午前試験で700点満点中400点以上」と「午前・午後試験合わせて1400点満点中910点以上」の両方を満たす必要があります。午前試験だけ合格しても全体で910点以下であれば不合格なのです。

しかし、表を確認してみると午前試験の合格率は全体の合格率よりも高いことが分かります。おおむね30~45%ほどとなっており、3人に1人は午前試験を突破しているのです。つまり、午後試験で点数が足りていない受験者が多いということになります。

測量士補の合格率

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和6年 13,633人 4,276人 31.4%
令和5年 13,480人 4,342人 32.2%
令和4年 12,556人 5,540人 44.1%
令和3年 12,905人 4,490人 34.8%
令和2年 10,361人 3,138人 30.3%
令和元年 13,764人 4,924人 35.80%
平成30年 13,569人 4,555人 33.60%
平成29年 14,042人 6,639人 47.30%
平成28年 13,278人 4,767人 35.90%
平成27年 11,608人 3,251人 28.00%

測量士補試験の合格率は30~40%くらいとなっています。過去10年間で最も低い年でも平成27年度の28.00%ですので、測量士試験と比較すると合格率は高めと言えるでしょう。平成29年度には47.30%と、約2人に1人が合格するような年もあるくらいです。

受験資格がなく合格率が高いことから、受験者数も測量士試験の4~5倍となっています。例年13,000人前後が受験しており、近年は増加傾向なのも特徴的です。こちらも絶対評価ですので、今後も合格率に差が出てくると予想されます。

合格するために覚えておくべきコツ

測量士試験の合格するためには、以下のことを意識してみましょう。

【測量士試験の合格基準点】

試験時間 試験内容 問題数 配点 合格基準点
午前 5肢択一 28問 700点満点 400点以上
午後 必須科目 1問 300点満点
選択科目 4問中から2問 400点満点
合格点 合計910点以上

測量士試験の合格基準点は、午前試験は700点満点中400点以上、午前試験と午後試験を合わせて910点以上取る必要があります。午前試験で400点以上取れなかった場合、午後試験と合わせて910点以上だったとしても不合格となります。つまり、午後試験よりも午前試験の方が重要なのです。

これまでの傾向としては、「午前試験は過去問を繰り返して出題しており、過去問中心に勉強することで点数を伸ばしていける」とされています。午前試験で400点以上出すのは当然として、できるだけ点数を稼ぐことが合格への近道になるのです。実際に午前試験の合格率は高かったですよね。

【重要なのは午後試験の選択科目】
午後試験の必須科目は午前試験と同様に、過去問から出題される傾向にあります。こちらは300点満点と配点も高くなっていますので、できるだけ点数を稼ぎたいところです。そして、午後試験の選択科目は1科目200点満点の2科目なので合計400点満点となります。

選択科目は上記2つの試験とは異なり、過去問では出されたことのないような問題が出題される傾向にあるのです。そのため、点数を取りにくいケースもあります。だからと言って疎かにするのはおすすめできません。なぜなら午前試験と必修科目は合計1000点で、そこから910点以上を出すのが難しいからです。

仮に午前試験で500点、必修科目で200点だった場合、選択科目では400点満点中210点以上取らないといけなくなります。午前試験と必修科目でできるだけ点数を取ることは大前提として、選択科目でも合格点に足りない分の点数は取れるように学習するようにしましょう。

【測量士補試験の合格基準点】
測量士補試験の合格基準点は、「700点満点中450点以上」となっています。1問25点が28問出題されますので、18問正解すれば試験に合格ということです。逆に考えれば、10問は間違えても合格できるということになります。そこで重要なのが、計算問題の正解率でしょう。

①:計算問題
測量士補試験の28問中10問前後が計算問題とされています。つまり、すべて間違えてしまうとその時点で文章問題を1問も落とせなくなってしまうのです。最低でも半分は解けるようにしておかないと、合格するのが一気に難しくなってしまうでしょう。

難易度自体は高校生レベルとされており、計算内容自体はパターン化されていることが多いです。数学が苦手な人もいますし、公式を忘れているケースもあります。定期的に計算問題を解いたり、公式を見直すことで知識を定着させていくと良いでしょう。

②:出題範囲は広いが過去問を解くのが大事
出題範囲は8科目あり、その中から1科目3~5問ほど出題されます。そのため、全科目満遍なく勉強する必要があるでしょう。得意分野を伸ばして不得意分野を捨てるという方法はおすすめできません。過去問を繰り返し解いたり、添削サポートで苦手分野でも点数が取れるようにしておきましょう。

測量士(測量士補)試験の難易度

測量士試験の難易度は、合格率から考えると「比較的難しい」に分類されるでしょう。出題範囲も広いですし、試験も午前と午後があって試験時間も長めです。合格するためには300時間前後の勉強時間が必要とされており、まったく知識がない初学者や数学が苦手な人は500時間以上ともされています。

「これだけの勉強時間が必要なら難しい資格なのでは?」と思うかもしれませんが、これ以上に難しい資格が存在しているのです。例えば同じ士業系の資格である行政書士であれば700時間以上、司法書士であれば1,000時間以上の勉強時間が必要とされています。

その一方で、測量士補試験の難易度は「比較的易しい」に分類されます。出題範囲も比較的広く、計算問題もあるため簡単とまでは言えませんが、合格率が30~40%ほどと考えるとそこまで苦労するような試験ではありません。それに加えて、絶対評価というのも難易度の低下に繋がっています。

そんな測量士補試験合格のために必要な勉強時間は「100時間前後」とされています。300時間前後とされている測量士試験の1/3ですので、2つの試験難易度に大きな差があることも分かりますよね。測量士補試験は過去問から多く出題される傾向にありますので、対策も比較的簡単です。

測量士(測量士補)になるためのルート

ここからは、測量士(測量士補)になるためのルートを解説していきます。

  • 国土交通省国土地理院が実施する国家試験に合格する
  • 所定の学校で専門科目を修了後、1年~3年の実務経験を積む
  • 専門の養成施設を卒業して2年の実務経験を積む
  • 指定された測量士養成施設を卒業する

国土交通省国土地理院が実施する国家試験に合格する

最も分かりやすいのが、ここまで解説してきた「国家試験に合格する」というルートです。問題の難易度や合格率の低さなど気になる点はありますが、最短で測量士の資格を取得できます。他のルートよりも安く取得できたり、働きながら目指せるのも特徴です。

所定の学校で専門科目を修了後、1年~3年の実務経験を積む

文部科学大臣が認定している学校を卒業し、測量士補を取得して一定期間の実務経験を積むことで測量士の資格を取得するルートです。大学であれば卒業後1年、短大・高専であれば卒業後3年以上の実務経験が必要になります。

測量士補として働きながら取得できるメリットはありますが、入学~卒業までの費用が400万円以上になることも珍しくありません。それに加えて、4年間の大学生活と1年間の実務経験、合計5年間かかるというデメリットもあります。

実務経験年数に関して、少しだけ注意点があります。上記では1~3年の実務経験が必要と書きましたが、実際はもう少し細かく条件が設定されているのです。意外と知らない人も多いので、これを機に覚えておきましょう。

  • 実務1年:従事期間1年以上+従事日数が225日以上
  • 実務2年:従事期間2年以上+従事日数が450日以上
  • 実務3年:従事期間3年以上+従事日数が675日以上

つまり、期間だけでなく指定された日数もクリアしなくてはいけません。3年以上働いたとしても、従事日数が650日では認められないのです。そして、従事日数としてカウントされるのは「測量実務のみ」となっています。休憩時間や移動時間はもちろんのこと、打合せや立ち合い作業などはカウントされません。

専門の養成施設を卒業して2年の実務経験を積む

全国に9校ある測量士補養成施設で測量士補の資格を取得し、実務経験を2年達成することで測量士資格を取得するルートです。勉強しながら実技を学ぶことができ、1~2年で学校を卒業します。その後2年の実務経験が必要ですので、合計3年で測量士資格を取得できます。

こちらのルートも1~2年の学費と、取得までの期間が長いのがデメリットとして挙げられます。ただ、夜間の学科だと平日の日中に授業が存在していないため、その時間に働くことが可能です。学費や生活を稼ぎながら測量士を目指せるため、おすすめルートと言えるでしょう。

指定された測量士養成施設を卒業する

全国に2校ある測量士養成専門学校で測量を学ぶことによって、測量士補の資格を取得していれば1年で測量士になれるルートです。知識と技術を同時に学ぶことができるため効率も良く、卒業後にすぐにでも測量士として活躍したい人が選ぶ傾向にあります。

このルート最大のメリットは、実務経験なしでも測量士資格が取得できる点です。1年頑張れば確実に測量士になれますので、試験が不安な人や実務経験を積む時間がない人におすすめです。ただ、全国に2校しかない点、費用がかかる点など選びにくいルートではあります。

測量士(測量士補)の通信講座でよくある質問

最後に、測量士(測量士補)の通信講座に関してよくある質問をQ&A形式で解説していきます。

Q.測量士と測量士補の仕事内容の違いは?

測量士と測量士補の主な仕事内容は、「土地の測量を手がけること」ですが、実は測量法によって役割に大きな違いがあります。

①:測量士
測量作業の主任者としての活動が可能で、測量手順や方法を定めた「測量計画」を作ることができます。

②:測量士補
測量計画の内容を確認し、それに基づいて測量を行います。

測量法における役割の違いは、計画の作成や指示を出せるのが測量士、計画書や指示を受けて作業するのが測量士補になります。つまり、測量士補の上位資格が測量士というイメージで問題ありません。ただし、実際の現場では測量士補が新人の測量士に指示することもあり、大きな違いは「測量計画作成の有無」と考えると良いでしょう。

Q.試験合格に必要な勉強時間はどのくらい?

測量士・測量士補の大まかな勉強時間は以下のようになります。

①:測量士
測量士試験に合格するためには、最低でも300時間ほどの勉強時間が必要とされています。1日に2時間勉強した場合、5ヶ月程度という計算です。ただし、測量士試験は数学知識が必要となるため、まったく事前知識のない文系出身者であれば500時間前後の勉強時間になることも珍しくありません。

②:測量士補
測量士補試験に合格するためには、100~200時間ほどの勉強時間が必要とされています。測量士と比較すると半分ほどとなっており、仮に1日2時間勉強すれば3ヶ月~で試験合格を目指すことが可能です。こちらも数学知識が必要になりますので、事前知識がなければ300時間ほど必要なケースもあります。

Q.測量士試験は独学でも合格できる?

国家資格の中には、3000時間を超す勉強時間が必要なケースもあります。それと比較して測量士は300時間ほどの勉強時間で良いので、独学で合格できる可能性は十分にあります。受験資格も認定研修も存在しておらず、測量士試験にさえ合格すれば良いのです。ただし、以下のような注意点もあります。

①:市販テキストが少ない
測量士補の市販テキスト・参考書は比較的多いですが、測量士になると一気に少なくなります。理由としては、「学校などで測量科目の修了+実務経験からの取得」と「測量士補資格取得後に学校などで研修を受けて取得」というケースが多いからです。つまり、測量士の市販テキストにあまり需要がないのです。

②:測量士補からのスタートも視野に
いきなり測量士を目指すのも良いですが、測量士補の取得から始めるのもおすすめです。そこで知識などの土台を作ることで、測量士試験に合格しやすくなります。それに加えて、仕事をしながらでも資格取得を狙えるのが大きなポイントです。

Q.測量士(測量士補)と相性の良い資格は?

以下のような資格は測量士(測量士補)との相性が良いため、ダブルライセンスとして取得を検討してみても良いでしょう。

①:土地家屋調査士
土地家屋調査士とは、不動産の表示に関係する登記に必要な土地もしくは家屋に関する測量・調査を行うことで唯一、登記申請手続きを代行できる資格のことです。測量作業を行うため仕事上でも相性が良く、将来的に独立開業を目指している人にもおすすめと言えるでしょう。さらに、測量士(測量士補)の資格を取得していれば、土地家屋調査士資格試験の一部が免除されます。

②:技術士(建設部門)
技術士法に基づく国家資格であり、取得できれば「技術士」として技術部門の技術業務に従事することができます。科学技術に携わる技術者の中でも最高位の資格とされており、都市開発など大きな仕事を担当することも多いです。

③:地理空間情報専門技術
測量士・測量士補の資格取得者が実務経験を積むことで受験できるのが、地理空間情報専門技術認定試験です。公共事業に関連する入札条件の選定要件になっていることもあり、測量士の仕事の幅が広がる資格と言えるでしょう。