司法試験の合格率は?受験資格の取得方法や合格に必要な勉強時間についても解説

2024.11.07 資格に関するコラムPR

司法試験の合格率は?受験資格の取得方法や合格に必要な勉強時間についても解説

弁護士・裁判官・検察官の法曹三者として働くために必要なのが、『司法試験』に合格することです。これに合格することで必要な知識や、適切な判断を下せると認められます。しかし、国内にある膨大な法律知識が必要になりますので、気軽な気持ちで合格できるようなものでもありません。

この記事を読めば、司法試験に合格するまでの流れと、それに必要な勉強時間について知ることができます。司法試験の合格率とそこから分かる難易度についても分かりやすく解説していますよ。難しい試験だからこそ、しっかりと理解して対策を意識していきましょう。

司法試験と予備試験の違い

まずは、司法試験と予備試験のおおまかな違いについて解説していきます。

目的(ゴール)が違う

司法試験は、合格することで法曹関連の仕事に従事することができます。つまり、その業界で働けるようになることが目的です。一方の予備試験は、合格して司法試験の受験資格を得るのが目的です。

受験資格

それぞれの受験資格は、以下のようになっています。

受験資格
司法試験 ・予備試験に合格する
・法科大学院を修了する
予備試験 とくになし

司法試験を受験するには、「予備試験に合格する」か「法科大学院を修了する」のどちらかを満たす必要があります。一方の予備試験には受験資格がとくに設定されておらず、過去には17歳が予備試験に挑戦して合格した記録が残っているほどです。

試験科目

各試験の試験科目は、以下のようになっています。

短答式試験 論文式試験 口述試験
司法試験 ・憲法
・民法
・刑法
・民事系科目(民法・商法・民事訴訟法)
・公法系科目(憲法・行政法)
・刑事系科目(刑法・刑事訴訟法)
・選択科目
予備試験 ・民事系科目(民法・商法・民事訴訟法)
・公法系科目(憲法・行政法)
・刑事系科目(刑法・刑事訴訟法)
・一般教養科目
・民事系科目(民法・商法・民事訴訟法)
・公法系科目(憲法・行政法)
・刑事系科目(刑法・刑事訴訟法)
・民事実務基礎
・刑事実務基礎
・選択科目
・民事実務基礎
・刑事実務基礎

予備試験は短答式試験・論文式試験・口述試験の3つが実施されますが、司法試験は口述試験が実施されません。試験範囲は大きな違いはなく、「民事実務基礎・刑事実務基礎」に関しても、司法試験では勉強していて当然レベルなので割愛されていることがほとんどです。唯一、予備試験ならではの科目として「一般教養科目」がありますね。

合格率が違う

司法試験の合格率は20~40%で推移していますが、予備試験の合格率は何と4%前後と非常に狭き門となっています。ただ、各試験の最終的な目的は違いますし、受験者数も予備試験が毎年10,000人を超えるのに対して司法試験は3,000人前後を推移しています。そのため、単純に比較できるものではありません。

数字だけ見ると予備試験の方が難しく感じてしまいますが、「予備試験に合格した=法律に関する知識がある」と考えると少し考えが変わると思います。つまり、法律の知識が浅い状態で挑戦する予備試験と、法律の知識が身に着いた状態で挑戦する司法試験では、スタートラインも異なってくるのです。

司法試験の受験資格を取得する2つのルート

司法試験と予備試験の違いが分かったところで、司法試験の受験資格を取得するためのルートについて解説していきます。一つは前述した「予備試験ルート」、もう一つが「法科大学院ルート」です。では、それぞれのルートを比較してみましょう。

予備試験ルート 法科大学院ルート
受験資格 とくになし ・大学卒業(卒業見込み含む)
各法科大学院が定める試験に合格する
費用 17,500円 【国立大学の場合】
既修者コース:総額1,890,000円
未修者コース:2,694,000円
通う期間 とくになし 2年/3年
受験資格の有効期限 5年間 5年間

比較表を確認してみると、同じなのは「受験資格の有効期限」のみとなっています。受験資格を取得した年から5年間有効であり、この間であれば何回でも受験することが可能です。司法試験は年に1回の開催ですので、最大で5回まで挑戦するチャンスがあります。

①:予備試験ルート

ここからは、各ルートについて軽く解説を入れていきます。予備試験ルートの場合、受験資格はないため誰でも受験することが可能です。費用は1回あたり17,500円かかってきますので、できるだけ少ない回数で合格したいところです。学校ではないため通う必要もありません。

【各試験の合格基準点】

年度 短答式試験 論文式試験 口述試験
令和5年 168点 245点 119点
令和4年 159点 255点 119点
令和3年 162点 240点 119点
令和2年 156点 230点 119点
令和元年 162点 230点 119点

上記でも解説した通り、試験は短答式試験・論文式試験・口述試験で実施されます。短答式試験は合計270点満点で、合格基準点は160~165点ほどで推移しています。短答式試験に合格した方のみ論文式試験を受けることができ、試験は2日間で行わるなど重要な試験です。

口述試験は論文式試験に合格した方を対象に実施されます。主査と副査と対面形式よる問答が行われ、その内容によって点数が付けられる試験です。内容は実務基礎に関するものなので合格率も高いですが、面接のような感じなので緊張しないよう練習しておく必要があります。

予備試験の合格率について

短答式試験・論文式試験・口述試験それぞれ合格率は異なりますが、最終的な合格率は以下のようになっています。

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和5年 13,372名 479名 3.6%
令和4年 13,004名 472名 3.6%
令和3年 11,717名 467名 4.0%
令和2年 10,608名 442名 4.2%
令和元年 11,780名 476名 4.0%

例年4%前後しか合格者は出ていません。毎年10,000名以上が受験しているのに、合格者が500名にも満たない試験は珍しいです。狭き門ではあるものの、予備試験に合格することで得られるメリットもあります。

②:法科大学院ルート

法科大学院とはロースクールとも呼ばれており、弁護士や裁判官のような法曹に関わる知識や能力を身に着けるための専門職大学院のことです。つまり、法科大学院で必要な単位を取得して卒業できた場合、法曹関連で働けるだけの知識を一通り身に着けたことが証明されます。

予備試験ルートと違って、法科大学院に入学するためには試験に合格しなくてはいけません。2年間通学する既修者コースであれば法律論文を、3年間通学する未修者コースであれば小論文が試験として課せられます。内容自体は各法科大学院によって異なります。

法科大学院ルートのメリット・デメリット
  • 学校に通いながら知識を身に着けられる
  • 法科大学院在学中でも司法試験を受験できる
  • 修了後の合格率はそこまで高くない
  • 総合的な費用は法科大学院ルートの方が圧倒的に高い

元は法科大学院を修了しないと受験資格として認められていませんでした。しかし、2023年からは「法曹コース」が認められたこともあり、法科大学院に在学中でも司法試験を受けられるようになったのです。修了するまで待つというストレスは緩和されていますね。

そんな法科大学院ルート最大のデメリットは、入学から卒業までの費用が予備試験ルートと比べて圧倒的に高いという点です。国立であっても平均200万円以上かかりますし、私立になると300万円を超える可能性もあります。さらに、通学する時間を確保できない社会人も利用しにくいです。

結局どっちのルートがいいの?

その人の生活環境によって異なります。

  • 法科大学院ルート:予算に余裕があって授業で学びながら司法試験に挑みたい方
  • 予備試験ルート:学校に通う時間や予算がない社会人、独学・通信講座で司法試験合格を目指したい方

どちらも司法試験の受験資格を得るためのルートですが、最終的なゴールは「司法試験に合格すること」ですよね。その観点で考えれば、予備試験ルートの方をおすすめします。なぜなら、予備試験ルートと法科大学院ルートでは司法試験合格率に大きな差があるからです。

各ルートの司法試験合格率(2024年度)

ルート 受験者数 合格者数 合格率
予備試験 353名 327名 92.6%
法科大学院 3,575名 1,454名 40.7%

このように、予備試験ルートから司法試験を受けた方の92.6%が合格しています。一方の法科大学院ルートだと40.7%となっており、合格率に2倍以上の差があるのです。予備試験は司法試験と試験科目がほとんど同じであり、予備試験合格のために身に着けた知識をそのまま司法試験に活用できます。

もちろん法科大学院でも知識は身に着けられますし、予備試験と比較すると見劣りするものの例年40%前後の合格率を出しています。それでも、予備試験に合格できたというのは司法試験合格に対する自信にもつながりますので、スムーズにゴールを目指したい方は予備試験ルートを検討してみると良いでしょう。

司法試験の合格率・難易度について

ここからは、司法試験全体の合格率と難易度について解説していきます。

過去司法試験の合格率

受験者数 合格者数 合格率
平成30年 5,238人 1,525人 29.11%
令和元年 4,466人 1,502人 33.63%
令和2年 3,703人 1,450人 39.16%
令和3年 3,424人 1,421人 41.50%
令和4年 3,082人 1,403人 45.52%
令和5年 3,928人 1,781人 45.34%

過去6年間の司法試験合格率推移をまとめてみました。受験者数は減少傾向にありましたが、令和5年には少し回復して4,000人近い方が受験しています。一方の合格率は、年々増加傾向にあることが分かりますね。平成30年と令和5年を比較すると、15%近くも合格率が上がっているほどです。

この推移表で考えると、司法試験合格率は30~40%前後と言えるでしょう。難しいイメージがある司法試験において、この合格率は少し意外に感じますね。やはり受験資格取得のために膨大な時間を勉強に費やしているからでしょうか。

予備試験ルートと法科大学院ルートの合格率を比較

受験者資格 合格者数 合格率
司法試験全体 3,928人 1,781人 45.34%
予備試験合格者 353人 327人 92.6%
法科大学院 3,575人 1,454人 40.7%

令和5年における司法試験にいて、各ルートの合格率を算出してみました。予備試験ルートが92.6%、法科大学院ルートが40.7%となっています。法科大学院ルートは在学中・修了者合わせた数値となっており、在学中の方が2倍近く高い合格率です。

受験者数は、やはり予備試験ルートの難易度の高さも相まって大きな差があります。この結果から考えても、合格率にこだわるなら予備試験ルート、とにかく受験資格取得にこだわるなら法科大学院ルートがおすめと言えるでしょう。

司法試験の難易度

ここからは、司法試験単体で考えた際の難易度について各試験で考察していきます。

短答式試験

司法試験における短答式試験は、マークシート方式で実施されます。法務省の司法試験に対するQ&Aでこのように記載されていました。

Q:短答式試験の答案用紙はどのような体裁ですか?
A:短答式試験の答案用紙は、マークシート方式で、憲法、民法及び刑法ともA4判片面の1枚となる予定です。
引用:法務省

【短答式試験の科目について】

科目名 問題数 配点 試験時間 最低ライン
民法 36問程度 75点 75分 30点
刑法 20問程度 50点 50分 20点
憲法 20問程度 50点 50分 20点

短答式試験の実施科目は「民法・刑法・憲法」の3科目で、民法が問題数・配点・試験時間が多くなっています。全科目175点満点で、合格基準点は例年100点前後を推移しています。ただし、短答式試験には「1科目でも40%以下の点数を取ると不合格になる」という足きりラインもあるため注意です。

【短答式試験の合格率】

年度 受験者数 合格者数 合格率
令和6年 3,779人 2,958人 78.3%
令和5年 3,928人 3,149人 80.1%
令和4年 3,082人 2,494人 80.9%
令和3年 3,424人 2,672人 78.0%
令和2年 3,703人 2,793人 75.4%
令和元年 4,466人 3,287人 73.6%

膨大な知識が必要になる短答式試験ですが、単体で見たときの合格率は75~80%前後と非常に高い数値で推移しています。受験資格を取得する流れで知識は身に着けていますし、予備試験と比較して科目数も少ないため点数を稼ぎやすいからでしょう。

論文式試験

論文式試験は、記述式で実施されます。短答式試験で基準点をクリアした方のみが対象となり、大学受験でいうところの二次試験のようなものです。解答用用紙が8枚分配られ、すべて手書きで進めていきます。答案用紙のサンプルは法務省のホームページ上に掲載されているため、事前に確認しておきましょう。

【論文式試験の科目】

科目 試験時間 配点
必修科目 憲法 120分 100点
行政法 120分 100点
民法 120分 100点
商法 120分 100点
刑法 120分 100点
民事訴訟法 120分 100点
民事訴訟法 120分 100点
選択科目 倒産法/租税法/経済法/知財法/労働法/環境法/国際私法/国際公法の中から1科目 180分 100点

科目数は必修7科目と、選択1科目の合計8科目を受験することになります。必修科目はそれぞれ試験時間120分・配点100点となっており、選択科目は試験時間180分・配点100点です。試験時間が長いこともあり、論文式試験は3日間かけて実施されます。

合格率は短答式試験合格者の30~50%程度とされており、短答式試験と比較すると少し低い合格率で推移しています。論文式試験のみの明確な合格基準点は公表されていませんが、例年390点前後が平均点となっています。

※重要なのは論文式試験の方
司法試験の合否判定は、短答式試験と論文式試験の総合点で判断されます。例年750~800点が合格点となっていますが、「論文式試験の平均点が390点なら絶対に届かなくない?」と感じた方もいるでしょう。実は、総合点の算出法は単純に短答式試験と論文式試験の点数を足したものではないのです。

配点比率は「短答式試験:論文式試験=1:8」となっており、分かりやすく言うと、「短答式試験の点数はそのまま使われるが、論文式試験の点数は実際の素点よりも多く上乗せされる」ということです。つまり、論文式試験で点数を稼いだ方が、司法試験合格に近付くということですね。

【総合点の算出法】
短答式試験の点数+(論文式試験の点数×1400/800)=総合点

司法試験と他資格の難易度を比較

資格 合格率
司法試験 30~40%
行政書士 8~15%
司法書士 3~4%
社労士 4~6%
税理士 15~20%
公認会計士 10%前後
宅建士 15~18%

司法試験と他の難関資格を比較した場合、司法試験の合格率が圧倒的に高いことが分かります。同じく司法に携わる司法書士だと、司法試験の1/10という合格率です。三大国家資格に数えられる公認会計士でも合格率は10%前後ありますので、いかに司法試験の合格率が高いか分かります。

ただし、合格率にこれだけ差があるのにも理由があります。まず、資格ごとに合格基準が「絶対評価」「相対評価」なのかで異なります。絶対評価であれば極端な話合格率100%を目指すことができますが、相対評価の場合は定められた上位〇%以上の人しか合格しません。つまり、合格率も超えられないラインがあるのです。

そして、司法試験には受験資格が設定されています。受験資格を得るために勉強する必要があるため、試験本番でもその知識を活用できるのです。受験資格がない資格は敷居が低く気軽に受験できるものの、効率良く勉強しないと合格することが難しいでしょう。こういった理由から、司法試験の合格率は高いものだと予想されます。

司法試験合格に必要な勉強時間

ここまで非常に難易度の高い試験だということをお伝えしてきましたが、実際に合格するまでに必要な勉強時間はどのくらいなのか見ていきましょう。

勉強時間の目安は3000時間以上

司法試験合格までの勉強時間の目安は「3000時間以上」とされています。人によっては5000時間近い勉強時間を有することもあるなど、数年かけて膨大な知識を身に付けなくてはいけません。高校受験や大学受験を思い出す方もいるでしょう。

・1日5時間勉強した場合
もし1日5時間休まず勉強した場合、1年8ヶ月で合格できるだけの知識が身に着くことになります。もし週1は休むことにした場合は2年以上かかる計算です。

・1日8時間勉強した場合
1日8時間勉強した場合、1年1ヶ月ほどという計算になります。しかし、人の集中力には限界がありますので、やり続けるだけのモチベーション維持も大変です。

仮に3000時間の勉強時間を達成したとしても、必ず合格できる試験ではありません。そのため、5年以上かけて合格する人もいれば、10年以上かけても合格できない方もいます。もし1~2年で合格できなかったとしても、諦める必要はありませんよ。

1日あたりの勉強時間は合格目標までの期間による

全体的な勉強時間が膨大なのは分かったと思いますが、実際に1日あたりどのくらいの勉強時間を確保すできなのでしょうか。目安を算出するためにも、まずは「いつまでに合格するのか」という目標を考えてみるのが重要です。今回は、3000時間の勉強時間を想定して解説していきます。

目標期間 1日あたりの勉強時間
1年 約8.2時間
2年 約4.1時間
3年 約2.7時間

もし1日も休まず勉強し続ける場合、表の勉強時間が目安となります。モチベーション維持ができて集中力に自信がある人は1年での合格も目指せるかもしれません。おすすめは2年~3年かけてじっくりと勉強することです。短期間で知識を詰め込み過ぎると、それが定着しないこともあるからです。

社会人だと勉強時間を確保しにくい

勉強のみに集中できる専業受験生であれば上記でも問題ありませんが、働きながら司法試験合格を目指す場合は1日あたりの勉強時間も確保しにくいです。働き方によっても異なりますが、以下の勉強時間を目安にしてみましょう。

目標期間 平日 休日
1年半 5時間 8時間
1年10ヶ月 4時間 8時間
2年2ヶ月 3時間 6時間

働きながら勉強する場合、1年で3000時間確保するのは現実的ではありません。毎日8時間勉強して仕事に支障が出てしまっては意味がないです。休日に8時間勉強時間を確保する場合、普段は4~5時間くらいが限界と言えるでしょう。その場合、1年半~2年弱くらいで3000時間を達成できます。

司法試験合格までには最短何年かかる?

結論から言うと、司法試験は最短1年で合格することも可能です。事前知識があればそれだけ復習時間を問題演習に回せますし、初学者でも1日の勉強時間を確保できれば可能性は十分にあります。しかし、平均すると2~3年、長い方にもなると5年以上かけて合格を目指しているケースもあるくらいです。

まずは合格年度の設定をしよう

では、どのような学習スケジュールを立てたら良いのでしょうか。大事なのは、「自分がどの年度での合格を目指しているのか」を明確にすることです。1年以内に合格したいのか、来年度までに合格したいのか、5年かけてでも合格したいのかによって、勉強時間や勉強内容は大きく異なります。

1年での合格を想定したスケジュール

では、実際に試験までの学習スケジュールを考えてみましょう。ここでは、「1年で合格を目指す場合」を想定して解説していきます。司法試験の実施日は毎年7月の第1日曜日ですので、目標年度の1年前の7月から勉強をスタートしたと想定します。

①:7~10月
まずは、主要4科目の中でも重要な「民法」からスタートします。なぜなら、他の科目との関連性が高く、すべての基礎になる科目だからです。基本的にはインプットとアウトプットは同時に行いますが、民法に限ってはインプットの割合を多めにすると効率的と言えるでしょう。

その後、民法の知識が最大限に活かされる重要科目「不動産登記法」のインプットをスタートさせます。テキストを読み込み、自分なりのノートを作りながら関連した問題演習も行っていくと知識を定着させやすいです。それに加えて、不動産登記法は記述式対策も行っていくと良いでしょう。

②:10~12月
残りの主要科目である「商業登記法」と「会社法・商法」に手を付けていきます。こちらもインプットとアウトプットを同時に行いますが、商業登記法に関しては記述式対策も行っていきます。12月には主要4科目すべての過去問を解けるようにしておくと、1年以内での合格も意識できるようになるでしょう。

③:12月~2月
ここからは、主要4科目ではないマイナー科目に力を入れていきます。マイナー科目とは言え、7科目もあるため範囲は膨大です。基礎知識をインプットしたら、すぐに学んだ項目の問題演習を行うようにしましょう。そうすることで、効率的に知識を定着させることができます。

④:3月以降
3月以降は、ひたすら問題演習を行っていきます。そうしていく内に自分の苦手な科目・点数が伸びない科目が分かっていきます。それらを中心に総復習を行い、曖昧な知識のまま本番に臨まないようにしましょう。過去問は最低3回解くようにし、自信を持って試験本番を迎えることが大事ですよ。

2年以上かけて合格を目指す場合

もし2年以上しっかりと勉強して合格を目指す場合、インプットとアウトプットは別々に行うのがおすすめです。司法試験は出題範囲が広いので、基礎知識を身に着けることを優先的に行います。とくに「民法」の理解度は最大限まで引き上げておくと他の科目でも役立つでしょう。

最短合格・効率よく学習を進めるには通信講座がおすすめ

最短での合格を目指している方、効率良く勉強を進めていきたい方、まったく知識がない初学者は『通信講座』による学習をおすすめします。

通信講座のメリット
  • 誰でも気軽に始められる敷居の低さ
  • 周りの目を気にすることなく勉強を進められる
  • 学習カリキュラムやスケジュールを作成してくれる
  • 予備校と比較して料金が安く割引制度などもある
  • 合格特典や返金制度が提供されているケースあり
  • 厳選された教材と講義でインプット・アウトプットしやすい

通信講座の場合、どんなレベルの方でも入会することができます。事前に審査もありませんし、確認テストのようなものもありません。予備校などのように、周りのレベルが高くてプレッシャーに感じるようなこともないです。この敷居の低さと続けやすさが、通信講座最大の魅力と言えるでしょう。

料金面でも予備校と比較したら安いですし、期間限定キャンペーンや割引制度を活用すればさらにコスパを抑えることができます。合格特典で受講料が返金されることもあれば、お祝い金として現金・ギフトカードを受取ることも可能です。不合格時に受講料が返金される可能性があるのも、通信講座ならではでしょう。

使用するテキストも経験豊富な講師陣が監修したものが多く、初学者からでも理解しやすいよう工夫されています。映像講義も倍速機能で効率的に進められますし、e-ラーニングシステムを活用すればどこでも勉強することが可能です。サポート面も充実しているケースが多いですよ。